2019年2月13日水曜日

[怖い話]稲川淳二が見た等身大人形の話

宜保愛子先生の著書が好きで今でもよく読み返すことが多いですし、江原啓之さんなどの本も好きで読んだりしていますが、一方で怖い話も好きでちょくちょく本やネットで読んだりしています。中でも多いのは稲川淳二さんでしょうか。

稲川淳二さんは怪談の大家であり人形に関する怖い話も多くされるのですが、今回はその中から怖いというか不気味な等身大人形の話を紹介したいと思います。

ある地方に名家の土建屋がありました。裕福でしたが親が亡くなった跡を継いだ息子は極道と関係を持ち、好き放題に散財した挙句に親の残した財産を見事に使い切りました。そのうち、息子は組関係のトラブルに巻き込まれたのか自殺か他殺か不明の状態で発見されました。

息子には大叔母がいて「何をどうしても良いが、屋敷にある、あの人形だけは粗末にしてはいけない」と言われていた人形があったといいます。息子は知ったこっちゃないといった態度で大叔母の言葉に耳を傾けず処分を考えていた頃にトラブルに遭ったようでした。



この何か謂れのありそうな人形の噂を聞いていた稲川淳二さんは、今もあるというので地方での仕事の際に見に行くことにしました。そこはとても大きな敷地で屋敷に案内され入ってみると大広間がありました。見回すと神棚と仏壇があり奥にはガラス棚がありました。この中に人形が座っています。

「あ~これか。。。」それは着物を着た女性の人形でした。普通の人形というと小さい物ですがこの人形は 157センチのいわゆる等身大人形です。一見すると普通の人形に見えましたが稲川さんには、目がまるで生きているかのような感じを受けて、それが静かに座っている。さすがに怖かったと言います。

人形は年配の女性が着る着物で普通に帯を締めていました。手に目をやると指がどうにもミイラのように見えて気持ちが良いものではない。今は屋敷を管理している親戚の方の話では、この家の奥さんが亡くなった時に御主人が人形師を呼んで泊まり込みで作らせた人形でした。着物も帯も生前の奥さんのもので親戚の方が年に1~2回ほど着替えさせているとのことでした。

髪の毛の縮みがあって白髪交じり。とてもリアルでした。そのうち稲川さんはこの人形は何か変だと感じました。これは普通じゃない、何かが変だ。。。漂う霊気を感じたのかもしれません。じっと見ていると額と髪の境目に目が行きました。「!?」稲川さんは直感しました。この髪の毛は人形用の髪を被せたんじゃなくて頭皮にひっついている。これは奥さん本人の髪の毛を使っているんだ。。。

昔はこういう人形を作る職人がいて、髪の毛だけじゃなく、本人の手だとか足とかパーツが入れて人形を作っていたという話を聞いたことがあった稲川さんでしたが、実物の人形を見たのは初めてで気味が悪かったという。足袋も等身大で手はミイラに見える。これが普段は誰もいない屋敷に飾られて静かに座っている。うわぁー。。。

今は考えられないが昔はあった話では、ある奥さんがいつも離れの部屋にいたとします。その奥さんが亡くなると奥さんと同じ姿形の等身大人形を作って、いつもの離れに置く。その座っている畳の下に土葬で遺体を埋めるということがあったそうです。えっ?じゃあ、お墓はないんでしょうか?

お墓はあるんですが墓石には名前が刻んであるだけでした。離れでは生前の着物を着た等身大人形が座っていて遺体は床下に埋まっているという生活風景は現代の感覚でいえばどうにも理解し難いものがあるのだが。。。

家族は毎朝、離れに「おはようございます」と挨拶に行くのだそうです。お屋敷の等身大人形もこれに近い話だったのかもしれませんね。

お読みいただきありがとうございました。


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