2019年9月28日土曜日

[宜保愛子の霊視]古都鎌倉市の心霊スポットに現れた刀を手にした霊

宜保愛子先生(1932-2003)はある日の昼下がり、お茶を飲みながら古くからの知人の女性から送られてきた手紙に目を通していました。手紙の内容は、知人の息子さんA君が古都鎌倉市にある心霊スポットとして有名な幽霊屋敷を探検に行ってからというもの、すっかり体調がおかしくなってしまったため、宜保先生に息子を助けて欲しいとの依頼でした。



 
手紙によるとA君は20代半ば。コックとして仕事をしていますが、彼の地元である鎌倉市の心霊スポットや幽霊が出るという噂の屋敷や、空き家を探検するのが趣味という友人に誘われて行ってみたようです。

A君と友人は仕事が終わって、夜遅く幽霊が出ると噂の屋敷に到着。聞くところによると、この幽霊屋敷に足を踏み入れた者はロクな目にあっていないという事。けれど若い二人はそんな事を知れば知るほど、探検してやろう、幽霊を見てやろうという気マンマンです。

昔は立派なお屋敷だったろうと思わせる造りも、今はすっかり朽ち果てており、足場が悪い中で二人はおっかなびっくり入っていきました。部屋に侵入した二人は懐中電灯の光で部屋の中をグルっと照らし、壁を照らしてみた時です。

壁には血痕を引きずったような五本の指の跡がクッキリ浮かんでいる。息を飲みながらじっと見つめる二人の背中に悪寒が走ったかと思うと、今度は暗闇の中から二人以外の、誰かの「はぁ~」という、ため息が聞こえてきました。何かがいる!?怖くなった二人は最初の威勢はどこへやら、足場の悪さも関係なしに一目散に屋敷の外へ飛び出しました。

勢いよく車に乗り込んだ二人。A君がエンジンを掛けた瞬間、突然ギヤがバックに入り、車は勢いよく後方へと動きだしました。後ろへ後ろへと突進。友人は「何でバックするんだよ!」と叫ぶが、何故かギヤは戻そうにも戻らず、ブレーキは踏んでも効かない。

車は大きな音を立てて、大木に激突して止まりました。車の後部は衝撃で原型をとどめてはいないほどに。A君は奇跡的に無傷で済んだものの、友人は救急車で運ばれ、思いのほか重症で入院を余儀なくされました。無傷とはいえA君は、翌日から体調不良に襲われはじめました。

仕事中に何度も意識を失い、倒れて仕事にならない日々。病院で検査をしても原因がわからず失神する回数は日ごとに増えていき、困り果てたA君とお母さんは宜保先生に助けを求めるために手紙を書いたというわけです。A君のお母さんは宜保先生が以前、大変お世話になった方で、御恩返しのつもりで、A君が探検しに行ったという幽霊屋敷を訪れてみることにしました。



鎌倉市南西部の七里ヶ浜の、すぐそばにある心霊スポットと噂されるその建物は、今にも倒れそうな様子ながら、ただならぬ不気味さを醸し出していました。屋敷を眺めていた宜保先生は、ふと、古い壁の向こうからじっと先生を見つめる老人に気が付きました。着物を着た男性がじっと見ているのです。

廃墟の屋敷になぜ老人が?宜保先生が近づいてみると、男性は立ち上がって先生に日本刀を見せながら近づいてこようかという様子。着物姿で刀を振り回そうとする男性に、命の危険を感じた先生でしたが、男性が屋敷の外に出た瞬間にパッと消えた。あまりの鮮明さに、血の気が引くほどの恐怖で、もう逃げ出したくなったほど怖かった宜保先生。

しかし、何とかしてA君を助けたい先生は屋敷の外からじっと霊視をしてみました。すると断片的に映像が浮かんできました。さっきの着物を着た男性と、もう一人の男性の姿です。着物の男性は40代、もう一人の男性は30代くらいの時代でしょうか。

血走った目の40代の男性が、30代の男性めがけて日本刀を振り下ろし見下ろす姿と、呻き声をあげる30代の男性。地獄絵だった惨劇の過去を知り先生は霊視を終えました。二人の無念を解かない限り浮かばれないし、この屋敷はずっと幽霊屋敷のまま。先生は供養し安らかになれるように祈ることにしました。

すると、さっき刀を手にしていた老人の霊が再び姿を現した。宜保先生の「あなたはどなたですか?」という問い掛けに男性は「私はこの家の長男で先祖代々受け継いできた財産を守っていた者であり、遊ぶ金欲しさの弟に全てを乗っ取られるわけにはいかなかった」とう。財産争いが招いた惨劇があったのです。

この屋敷はA君たちのように、面白半分で入り込んで良い場所ではなかったのです。先生はA君に一部始終を話し、A君と友人と先生の三人でもう一度屋敷を訪れました。お花とお線香とお水を供え、安らかに成仏できるよう祈りました。次第にA君の体調不良は良くなり元気に働けるようになっていきました。

反省しきりのA君と友人は、それ以後は心霊スポットと称される場所に安易に近づかなくなったのはいうまでもないことです。

※お読みいただきありがとうございました。


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