2019年9月16日月曜日

[本当にあった怖い話]密かに人形に込められていた怨みの念

ある日の夕方「お母さーん!お母さーん!」と泣き叫びながら家に飛び込んで来た娘のМ美の顔を見た母親の絵里は心臓が止まるほど驚いた。М美の右眼には枯れすすきの茎が刺さっていたのだ。絵里はすぐ娘を車に乗せ病院へと急いだ。

すぐ手術が行われたがМ美の右眼は視力を回復することはなかった。それから数か月、今度はМ美の祖母が緑内障という目の病気が悪化し失明してしまった。それから数週間後には絵里が浴室で貧血を起こし右眼をタオル掛けにぶつけてしまった。

幸い失明することはなかったが瞼に傷を残し視力も著しく低下してしまった。これで家族のうち女性3人全員が数か月のうちに目に障害を受けてしまったことになる。気味が悪くなった絵里は霊能者のA氏のもとを訪ねた。霊的な事柄には半信半疑な絵里だったが家族が続けざまに眼に障害を受けるという事態に異様な何かを感じざるをえなかったからだ。

霊能者A氏に告げられた恐ろしい霊視の鑑定結果に絵里は驚いた。М美が右眼に障害を受けたのは、怨みの込められた人形のせいだという。 だが怨みの込められた人形と言われても絵里は何のことだかわからない。頭が混乱する絵里にA氏は「お宅に大きな古い人形があるでしょう?」と尋ねた。

それを聞いた絵里は学生時代からの友人であるS子からもらった大きな人形をしまってあるのを思い出した。でもS子は古くからの友人で仲良くしてきたし怨みを込められるとは思えないが、霊能者A氏はその人形に怨みがこもっているというのだ。絵里は家に帰って人形を見てみることにした。「S子が人形に怨みを込めた?なぜ?」という思いで帰路についた。


帰宅後に人形を調べてみた。娘のМ美は、小さい頃から何か怖い気がするからと言って見向きもしなかったが、外見上はごく普通の人形だった。「この人形に怨みが込められている?」わけがわからないが、じっと見つめるうちに人形の右眼に針のようなもので刺したような穴があることに気づいた。まさか右眼に針か何かで刺したような跡があるなんて思いもしないから、今まで気づかずにいたのだが、確かに刺したような形跡がある。

絵里はゾッとした。そしてすぐ霊能者A氏に連絡をとり人形の眼に針で刺したような跡があったことを告げ、人形を持参し再び霊視鑑定を依頼することにした。怨みが込められた経緯と人形の処分方法についてアドバイスを求めるためだ。

後日A氏を訪ね霊視してもらった結果はこうだ。友人のS子と絵里は仲良しだったが当時の絵里の彼氏で今は夫のHさんにS子も好意を寄せていた。いやS子は自分がHさんと結婚したいとすら思っていて、絵里には内心は複雑な感情を持っていたが、やがて絵里とHさんは結婚し、幸せな生活を送ることになった。

S子は結婚祝いとして人形を送る際に人形の眼に呪いを込めて針を刺したのだ。後にS子も結婚し家庭を持ったが、夫の浮気に続いて子供が事故死するという不幸に見舞われて以後は不遇な人生を送っていたようだ。それでも絵里にはそんな素振りは見せなかったが、幸せな生活を送る絵里には強い妬みを抱いていた。

そんな強い妬みの念と、かつて贈った呪いを込めた人形が同調して絵里と家族に目の障害を負わせたという。霊能者A氏はS子と縁を切ることと、人形の焼却処分を勧めた。特に人形はまだ強い呪いの念がこもっており、またいつS子の妬みの念と同調しケガや不幸をもたらすかわからない危険な状態だという。

絵里は本当に呪いや怨みが他人の人生に不幸をもたらすことに怖くなったという。人形だけは処分しS子とはこれまで通りに友人として付き合うというわけにもいかない。お互いに不幸になるだけ、と割り切り霊能者A氏のアドバイスに従うことにした。以後は絵里の家庭でケガや不幸に襲われるということはなくなったという。(おわり)

※お読みいただきありがとうございました。


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