2019年9月15日日曜日

[本当にあった怖い話]草むらですすり泣く女の子の霊

東北のある小さな町の県道で、夕暮れの道路わきに女の子が立っていて、不思議に思った人が車を止めて見てみると、スゥーと消えてしまうというのだ。そして女の子がいた方からすすり泣く声が聞こえるという。同じ体験をした人は多いらしい。Tさんも同じような体験をした一人である。

岩手県の親戚の家から帰る途中、車を走らせていたTさんと一緒に乗っていた息子のY君は夜の八時ころに山道の県道を走っていた。すると前方に7~8歳くらいの女の子が立っているのが見えた。車のライトに照らされて見えた服装はピンクのTシャツに赤いスカートを履いていた。

女の子は道路の横の草むらに立ちジッとこちらを見ていた。息子のY君は「あっ女の子!」と叫びTさんもこんな時間に山道で一人で立つ女の子に不審を感じ車を停車させた。よく見ると立っているというよりはフワっと浮いているようにも思えた。

Tさんは車内から女の子を見つめているうちに鳥肌が立って全身がゾワゾワしてきた。息子のY君は幽霊だと感じていたという。だが放っておくわけにもいかないと、怖かったがTさんは車から降りて女の子に話かけてみようとしたが、女の子は草むらの奥へとスゥー消えていった。

TさんはY君も感じたようにきっと幽霊かもしれない、長居はできないと車のドアを開けて乗り込もうとした時だった。草むらの奥の方から女の子の声が聞こえてきた。「エーン、エーン」と鼻水をすするような声がする。本当に悲しんでいるような感じだった。

Tさんは恐怖を感じながらも、女の子が事故か何かでケガでもして苦しんでいるのかもしれないと、立ち去るのを躊躇しました。しかし女の子の声は草むらの奥から聞こえてくるだけで様子がよくわからない。意を決して草むらの奥に進もうとした時です。


息子のY君が「あっ!見て!あっちに女の子がいるよ!」と叫んだのでTさんはY君が指さす方に目をやりました。いつの間に草むらから車の方に移動したのだろう?車の前方およそ10メートル程離れたところに女の子が立っていたのです。薄暗い夜道の県道とはいえ、ライトに照らされ不気味な表情と青く見える顔色の女の子がTさん親子を見つめていたのです。

やはり浮かばれていない霊に間違いないと確信したTさんはY君と急いで車に乗り込み急発進でその場を離れました。その時の女の子の表情は忘れられるものではありません。冷汗なのか脂汗なのかわからない汗がシャツに染みているのがわかりました。バックミラーも見ないようにして、とにかく早くそこから離れたかったのです。Y君もずっと無言だった。やっと話せるようになったのは帰宅後のことだった。

Tさんは落ち着きを取り戻しネットでさっきの県道について検索してみたところ、女の子の幽霊を見たという情報や書き込みが複数見つかった。どうやら数年前に近くで誘拐され行方不明となっている女の子ではないか?というのが有力なようだった。何人かの幼い女の子が誘拐され行方不明となったり遺体で発見され迷宮入りになった事件があり、関連性を指摘する人もいた。

Y君は車であの場所を離れる瞬間に、不気味で無表情だった女の子が大きく口を開けて何か叫んだように見えたという。あれは僕たちに「助けてー」と叫んだ気がしてならないという。車に乗って家に帰りたいという、悲しみを訴える被害者の女の子の霊の無念の想いが姿となって現れたのだろうか。

あれから事件が解決したとういうニュースは聞かない。いまだにあの場所で一人さみしく泣いているのではないかと思うと不憫でならないと、後日Tさんはあの県道へと向かい、お花とお菓子とジュースを供え事件の解決と女の子の成仏を祈ったという。(おわり)

※今回もお読みいただきありがとうございました。


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