2019年10月6日日曜日

[宜保愛子の霊視]樹海「青木ヶ原」で聞いた悲しい霊の声

宜保愛子先生(1932-2003)は、ある年の6月の真夏を思わせる暑い日に、総勢5人で取材のため富士宮市にある樹海「青木ヶ原」を歩いていました。青木ヶ原に足を踏み入れると太陽のまぶしさは嘘のように弱く薄日が漏れるだけの薄暗い世界でした。この青木ヶ原は自ら命を絶つことが多いことで知られている場所です。

この林に入ると方位磁石が全く効かなくて、うっかり道を間違えようものなら出られなくなる大変な場所。ここを皆、無言で先へ先へと進んで行きました。聞こえるのは枯れ葉を踏む足音と、鳥の鳴き声だけです。 あちらこちらに黄色のビニールの紐が木から木へ結ばれ、道標にしているのです。

しばらく進むと、宜保先生はその先で若い男性の姿を見つけました。飯盒で御飯を焚いているようです。先生は同行のスタッフたちに「あそこで御飯を炊いている人がいるけど誰のかしら」と聞いてみましたが、 誰も、何も見えないと顔を見合わせています。スタッフの一人は「こんな樹海で生活する人なんて、いるはずがありませんよ」と言うのです。


それでも、先生とスタッフ一行は、若い男性がいるという場所まで近づいてみることにしました。足元が悪いため、できるだけ太い枝につかまりながら慎重に歩を進めました。やっとのことで男性がいた場所に辿りつきましたが、男性は見当たりませんが、そこには飯盒や鍋やレトルト食品の食べ跡など、誰かが生活していた形跡がありました。

その時、じっと周囲を見渡していた宜保先生の肩を押す力を感じました。まるで見えない誰かに肩を押されたかのようです。思わず「誰!私の肩を押すのは!?」思わず叫んだ先生ですが、スタッフの誰一人として肩に触れた者はいません。本当に見えない誰かがいるんじゃないかと、スタッフたちは無言で周囲を見渡しました。帰りたいと泣き出しそうな女性スタッフもいました。

この場所は確かに男性が座っていた場所です。足元には睡眠薬の瓶や持参したらしい法律書や紙コップ、魔法瓶や鍋や携帯燃料、飯盒などが散乱しています。さっきの男性はここで自ら命を絶った者の霊の姿なのだろうか。その時、宜保先生の耳にスタッフの誰でもない男性の、かすかな声が聞こえました。霊の声のようです。何かを伝えようとしているのだろうか?。

先生は霊視しながら問い掛けました。「あなたはここで睡眠薬を飲んで自殺したの?」男性は「人生をかけた司法試験の勉強に行き詰まり、何度挑戦しても合格できなかった。もう何もかも駄目だ、全てが嫌になってここに来た。だから死を選んだのに苦しいんだ。楽にはなれなかった。」何が彼をそこまで追い詰めていたのか真相はわかりません。

先生は、来世こそ強い気持ちで人生を送れるように供養させてもらうことを霊に伝え、合掌し成仏を祈りました。話を聞いたスタッフは誰一人口をきく者はいません。それでも「早く戻らないとここから出られなくなるから」とスタッフの責任者に促されて林を出ることにしました。

 青木ヶ原から戻る途中の霊視で、夫の暴力にふるわれ生活に疲れて自ら命を絶ったという女性の霊や、希望を失った男性の霊、道ずれにされたと思われる子供の霊など様々な悲しい人生の歴史が宜保先生の目に浮かび、どれほどの霊魂が彷徨っているのか不憫でならなかったといいます。

※お読みいただきありがとうございました。


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